今年ももう10月です。あっという間に月日が過ぎていきますね。
先月、 シニア期について触れましたので、今月は私たち自身のシニア期について考えてみたいと思います。
私自身、歳を重ねる度、あと何年愛犬や愛猫と過ごせるだろう。
そして新しい家族を迎え入れるには何歳まで?と逆算して計画を立てなければならない年代になりました。
私の母は、75歳で父を見送り、一人暮らしとなりました。
そんな母がある日「仔犬を迎えたい」と言い出したのです。
家族はみな大反対しました。
高齢で犬を育てるのは大変、何かあったらどうするのか。
けれど母の気持ちは揺るがず、結局、母はヨークシャーテリアの仔犬を迎え、愛犬との新しい暮らしを始めました。
それから5年。
80歳になった今、母は今も元気で前向きに毎日を過ごしています。
母と会っても、歳を取ったなぁと「老い」を感じることはありません。季節の変化を愛犬と一緒に感じ、食事や健康にも気を配っています。今を楽しみながら過ごすことの大切さを教えられるようです。
母の決断と覚悟は間違っていなかったのだなぁと、あのとき反対していた私自身が、今は母と愛犬に心から感謝しています。
もちろん、高齢で犬や猫を迎えることを安易におすすめすることはできません。
家族構成や健康状態、環境によって最善の判断は異なります。
ですが、母と愛犬の姿を見ていると、「年齢にとらわれず、心が動くこと”も”大切にする」ことの価値を深く感じます。
人はいつも、いつまでも社会の一員として何か役に立って生きていきたいと思うものです。
動物を迎え入れることは命を預かること。
命と共に暮らすことで、日々の小さな喜びや生きる力が、どんな年齢の人にも新しい光を届ける。
動物を飼うと健康寿命が延びるといわれています。
体を動かす機会が増えるからだけではなく、目に見えないものがそうさせる。
「年齢にとらわれず、心が動くこと”も”大切に」。
それが、これからの毎日をもっと豊かにしてくれる一歩かもしれません。
